熊さんブログ vol.41「チャンスのつかみ方」

電気設備設計事務所 (有)Lプランズ 竹熊です。

5月に入り暖かくなってきました。
ですが新型コロナウイルスはまだまだ収束しないままですね–;
今回は予告通りこのようなピンチの時、如何に光を見出せるか。
そして大きなチャンスをつかむことができるかについて書きたいと思います。

さて、最初にチャンスとは一般的に「好機」と言われているものですが、日常を過ごしていて「これはチャンスだ!」と分かりやすいものから全く分からないものまで様々なものがあります。

分かりやすい例で言えば、いま街を歩いていたら偶然マスクが売っていたとします。
これはチャンスです、後は手に取ってレジに行くだけ。
これでチャンスをものにしたことになります。

ただし、その後の人生を変えるような大きなチャンスは一生のうち数回あるかないかです。
しかも一見するとそれが明確にチャンスだとは分からないものが多いのではないでしょうか。

先日九州ローカルのドキュメント番組を見ていて、これは面白い話だなと思ったことがあります。

佐賀大学の先生が学生のころから腰痛に悩まされていました。
その程度は酷いもので、時には寝ながら仕事をしていたそうです。

このままではいけないと思い、自分で腰をサポートする器具を作ろうと考えました。
大学では専門的な工具は無いので、市内にあるラボのような工房に通うようになりました。

そこで偶然同じ工房に通う1人の学生と出会います。

その学生はものづくりが大好きで、工房にある3Dプリンターやレーザーカッターを使って色々なものを作っていたそうです。

先生は専門分野が違うため、CADソフトの操作やそこからデータを送って3Dプリンターやカッターなどの機械を動かす知識には明るくありません。
そこで自分が作ろうとする器具の話をしたところ、幸いにも学生は興味を持ってくれました。

こうして同じ大学ですが違う学科の生徒と組んで腰をサポートする器具を開発するようになったのです。

2人は長い試行錯誤の末、器具を完成させました。
器具を作っている間に2人は気付きます。
「これは自分たちだけでなく、他の腰痛に悩む人たちにも使えるのではないか」

そこで完成させた器具をある福祉機器の展示会に出したところ、優秀賞を獲得しました。

そして器具を商品化するためクラウドファンディングで資金を集めることにも成功、
その学生は佐賀大学初となる学内ベンチャーを起業したそうです。

これこそピンチをチャンスに変えた一つの例だなと思いました。

人生を運任せにして何もしないでいるとチャンスをつかむことができないでしょう。
今後の人生を大きく変えるチャンスをつかむためにまずやらなければならないこと。

それは想定と行動です。

簡単に言えば多くの場数を考える、そして経験することです。
日常一つ一つの出来事を頭の中でその先の仮説を立てて想定すること。
そしてやってみなければ分からないことはやってみること。

番組で紹介されていた先生は腰痛を自分の力で何とかしたいと思い、考えたものを作りに工房へ行った。
工房に行くと自分には持っていない素材の知識と思い描いたものを具現化できる技術を持つ学生と出会った。
2人は作っては試して考えてをずっと繰り返して器具を完成し、商品化に成功した。
しかも日本だけで腰痛に悩む人は2800万人、世界規模になるととんでもないマーケットです。

先生は知ってか知らずか自分のピンチを何とかしようと行動することによってチャンスを浮かび上がらせていた。

普通腰痛に悩んでいたら、病院の先生に「なんとかなりませんか」とその都度お願いするくらいしかできないのですから。

そして学生はただ色々なものを作りたいと考えて工房へ通っていたら思わぬ出会いがあった。
普通に考えて地方都市の工房でクライアント兼自分を起業に導いてくれる人に出会うなんてありません(笑)

こうして最初はチャンスのように感じない出来事でも数手先に進めればチャンスに変えることができるようになるのです。

これが想定できるようになると逆に一見チャンスのように見えて飛びつくと数手先はピンチになるということも分かってくるので、是非若いうちに想定と行動することに気付いて欲しいと思います。

今は新型コロナウイルスで世界中がピンチです。
ですが必ず収束する時が来ます。
その時を想定して今自分自身ができる行動をとってみてはいかがでしょうか。

皆様もこの困難を乗り切って、これから先の人生を考えてみる機会にしていただけたら幸いです。

今回は以上です。

次回は私自身も4月からテレワークをやっていて、そのことについて書こうと思います。

今後とも弊社共々何卒宜しくお願い致します。